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カンボジア⑦

③アンコール遺跡群の現状


前述のタ・プロームの例でも分かる様に、遺跡の多くは崩壊が進み修復が急がれている。
遺跡群は古いもので創建後約1100年は経過しているため、主に砂岩でできた建造物は風雨による侵食や、熱帯雨林気候に属するため繁茂する植物による崩壊が今もなお進んでいる。
歴史からも分かる様にカンボジアでは70年代から20年余にもわたり国内が混乱し、国際的に修復が始まったのは93年になってからである。
現在、30もの国や組織が協力して遺跡の修復・保存に取り組んでいる。
日本では80年に『上智大学アンコール遺跡国際調査団』が結成され、現在9つの大学も参加して、遺跡の調査・修復・保存・研究者や技術者の養成も行っている。
日本政府としても『JSA』(日本国政府アンコール救済チーム)として取り組んでいる。
JSAの修復対象とされているもの
1. アンコール・トム内バイヨンにある北経蔵
2. アンコール・トム内王宮前テラスに面する12基の塔とテラス
3. アンコール・ワット外周回廊内、北経蔵

90年代になって、カンボジア和平とともにユネスコの呼びかけで日本、フランスを中心にアメリカ、インドネシア、中国なども参加して遺跡の修復・保存の活動が行われています。

(2002年レポート作成時)

アンコール・トム内、上智大学を中心とした修復チームによる作業

修復のために番号を付されて置かれている石

しかし、単に過去の建造物を修復・保存し、後世に伝えるだけの『修復・保存』だけであっていいのか?
遺跡の修復がされ観光客が増えるだけではカンボジアに住む人々の生活・経済そのものが向上するわけではなく、遺跡を中心とした立派な外資系のホテル、遺跡周辺だけが舗装された(観光客向けのための)きれいな道路。
そうではなく、遺跡の修復・保存そのものが、将来的にもカンボジアの人々のためになるものでなければならない、それが『遺跡エンジニアリング』という考え方であることを知りました。
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